Clear系メソッド
セルに設定されている書式や値を削除するためにはClear系メソッドを利用します。
Clear系メソッドには以下の4つがあり、それぞれ細かい用途が異なります。
メソッド名 | 説明 |
---|---|
Clear | セルの書式と値を削除します。 |
ClearContents | セルの値を削除します。 |
ClearFormats | セルの書式を削除します。 |
ClearComments | セルのコメントを削除します。 |
構文
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Rangeオブジェクト.Clear Rangeオブジェクト.ClearContents Rangeオブジェクト.ClearFormats Rangeオブジェクト.ClearComments |
Rangeオブジェクトにはセルまたはセル範囲のRangeオブジェクトを指定します。
サンプルコード
各メソッドの利用方法のサンプルです。A1(値と書式)、B2(値)、C3(書式)、D4(コメント)の各セルから値や書式やコメントの削除を行っています。
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Sub ClearTest() '// A1セルの値と書式を削除 Range("A1").Clear '// B2セルの値を削除 [B2].ClearContents '// C3セルの書式を削除 Cells(3, 3).ClearFormats '// D4セルのコメントを削除 Range("A1").Offset(3, 3).ClearComments End Sub |
実行前
実行後
書式削除の注意点
ClearメソッドやClearFormatsメソッドで書式が削除された場合、直前までの表示とは違う表示方法になることがあります。
セルの値はシリアル値で保持されています。日付や時刻も表示値とセルのシリアル値が異なるため、書式を削除する際には注意が必要です。
以下は書式のみを削除します。
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Sub ClearFormatsTest() Range("A1:A3").ClearFormats End Sub |
実行前
実行後
このように、日付や時刻はシリアル値になってしまいます。また、金額はシリアル値と同じ値です。書式を残す場合と残さない場合で利用するメソッドを使い分けるようにしましょう。