Range.FormatConditions.AddAboveAverageメソッド
指定セル範囲の中で平均より上や下の条件に一致する値かどうかを判定するのにAddAboveAverageメソッドを利用します。
AddAboveAverageメソッドを実行すると、戻り値としてAboveAverageオブジェクトが返されます。
AboveAverageオブジェクトの各プロパティを設定することで条件に一致した場合にセルに装飾する設定を行います。
なお、AddAboveAverageメソッドの代わりにRange.FormatConditions.Addメソッドの引数TypeでxlAboveAverageConditionを指定した場合でも同じように平均ルールの設定を行うことが可能です。
構文
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Function Range.FormatConditions.AddAboveAverage() As AboveAverage |
Range.FormatConditions | 親オブジェクトとして指定します。 |
AboveAverage | 戻り値としてAboveAverageオブジェクトを返します。 |
AboveAverageオブジェクトのプロパティ
AddAboveAverageメソッドで返されるAboveAverageオブジェクトの各種プロパティを利用して書式を設定します。
AboveBelow | 平均とどのように比較するのかをXlAboveBelow列挙型で指定します。
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Application | Top10オブジェクトを作成したApplicationオブジェクトを取得します。値の取得のみ可能です。 | |||||||||||||||||||||
AppliesTo | 書式ルールが適用されているセル範囲を表す Range オブジェクトを返します。 | |||||||||||||||||||||
Borders | 条件付き書式ルールが True に評価された場合にセルの罫線の書式を指定する Borders コレクションを返します。値の取得のみ可能です。 | |||||||||||||||||||||
CalcFor | ピボットテーブル レポート内の条件付き書式が評価される方法をXlCalcFor列挙型で取得または設定します。
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Creator | Top10オブジェクトを作成したアプリケーションを 32 ビットの整数値で返します。値の取得のみ可能です。長整数型 (Long) の値を使用します。 | |||||||||||||||||||||
Font | 条件付き書式ルールが True に評価された場合のフォントの設定を Font オブジェクトで返します。値の取得のみ可能です。 | |||||||||||||||||||||
Interior | 条件付き書式ルールが True に評価された場合にセルの塗りつぶしの設定をInteriorオブジェクトで返します。値の取得のみ可能です。 | |||||||||||||||||||||
NumberFormat | 条件付き書式ルールが True に評価された場合にセルに適用される表示形式を返します。値の取得および設定が可能です。バリアント型 (Variant) の値を使用します。 | |||||||||||||||||||||
NumStdDev | 条件付き書式ルールが True に評価された場合にセルに適用される標準偏差値の取得および設定が可能です。長整数型 (Long) の値を使用します。 | |||||||||||||||||||||
Parent | 指定されたオブジェクトの親オブジェクトを返します。値の取得のみ可能です。 | |||||||||||||||||||||
Percent | ランクをパーセンテージの値で決定するかどうかをBoolean型で指定します。Trueの場合はパーセントにし、Falseまたは省略時はランクの数字になります。 | |||||||||||||||||||||
Priority | 条件付き書式ルールの優先度の値を取得、または設定します。優先度は、ワークシート内に複数の条件付き書式ルールが存在する場合、その評価の順序を決定します。 | |||||||||||||||||||||
PTCondition | 条件付き書式がピボットテーブルに適用されるかどうかを表すブール型 (Boolean) の値を返します。値の取得のみ可能です。Trueが適用され、Falseまたは省略時は適用されません。 | |||||||||||||||||||||
Rank | 条件付き書式ルールのランク値の数またはパーセンテージをLong値で取得または指定します。 | |||||||||||||||||||||
ScopeType | 条件付き書式がピボットテーブルに適用される場合、その適用範囲を表す XlPivotConditionScope 列挙型の定数を取得または設定します。
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StopIfTrue | 現在のルールが True に評価された場合、そのルール以降より下位優先度のルールを設定するかどうかをBoolean型で指定します。Trueの場合は下位優先度のルールは設定されません。 | |||||||||||||||||||||
Type | 条件付き書式の種類を表すXlFormatConditionType列挙型の定数xlAboveAverageCondition(平均以上。値=12)を返します。値の取得のみ可能です。 |
サンプルコード
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Sub AddAboveAverageTest() Dim r As Range Dim aa As AboveAverage '// A列を指定 Set r = Range("A:A") '// AddAboveAverageメソッドを実行し、AboveAverageオブジェクトを取得 Set aa = r.FormatConditions.AddAboveAverage '// 書式設定 aa.AboveBelow = xlAboveAverage '// 平均:平均以上 aa.Interior.Color = RGB(200, 250, 180) '// 背景色 End Sub |
コード説明
条件付き書式の設定対象となるセル範囲をA列に指定し、そこにAddAboveAverageメソッドを実行します。
その後、AddAboveAverageメソッドで返却されたAboveAverageオブジェクトに各プロパティで書式の設定を行います。
実行結果
上のコードを実行すると以下のようになります。事前に1から10まで入力しています。平均以上の6以降に書式が設定されます。
条件付き書式は以下のようになります。