各単位の相互変換の前に
Excelでは長さの単位が複数あります。
ポイント、文字数、ピクセル、インチ、センチ、ミリ、の6種類です。
目にするのはセルの高さや幅を調整する際のポイントとピクセルですが、実際には文字数も目にしていることになります。
このあたりのわかりにくさを認識しておかないと、VBAで各単位の相互変換を行うときに、想定通りにならないため、そのあたりの説明を含めて、相互変換方法を紹介します。
高さはポイント、幅は文字数
セルの高さや幅を手でドラッグして調整するときに、行の場合は「高さ: 12.75 (17 ピクセル)」、列の場合は「幅: 8.43 (64 ピクセル)」といった感じで長さが表示されます。
単位なしの数字とピクセル単位の数字の2種類ありますが、単位が書いていない数値は高さと幅で単位が異なります。
高さの単位はポイントという単位です。上の画像で言うと、12.75ポイント、となります。
幅の単位は標準フォントの半角数字0の文字数です。上の画像で言うと、8.43文字、となります。
「高さ: 12.75 ポイント (17 ピクセル)」、「幅: 8.43 文字 (64 ピクセル)」 のように単位を付けてくれればいいのにと思いますが仕方ありません。
オプションでインチやセンチやミリでの表示が可能
通常は高さがポイント単位、幅は文字数単位ですが、オプションの設定でポイント表示の他に、インチ、センチ、ミリ、のいずれかを選択することもできます。
設定はファイルメニュー→オプション→詳細設定→ルーラーの単位、で変更できます。
標準表示では変更が反映されませんが、表示タブ→ページレイアウトで変更した単位でルーラーが表示されます。
各単位の相互変換
ポイント、文字数、ピクセル、インチ、センチ、ミリ、の6種類の単位は文字数を除けば相互変換が可能です。
以下がその相関関係になります。一番左の列が各単位の最小値で、それから右の各単位での値になります。
例えば、1インチは72ポイントのため、10インチは720ポイントになります。
単位 | ポイント | ピクセル | インチ | センチ | ミリ |
---|---|---|---|---|---|
0.75ポイント | 対象外 | 1ピクセル | 1/96inch≒ 0.0104inch |
2.54/96cm≒ 0.0264cm |
25.4/96mm≒ 0.264mm |
1ピクセル | 0.75ポイント | 対象外 | 1/96inch≒ 0.0104inch |
2.54/96cm≒ 0.0264cm |
25.4/96mm≒ 0.264mm |
1インチ | 72ポイント | 96ピクセル | 対象外 | 2.54cm | 25.4mm |
1センチ | 1/2.54*72ポイント≒ 28.34ポイント |
表現不可 | 1/2.54inch≒ 0.39inch |
対象外 | 10mm |
1ミリ | 1/25.4*72ポイント≒ 2.834ポイント |
表現不可 | 1/25.4inch≒ 0.039inch |
0.1cm | 対象外 |