日付セルの種類

日付セルの検索を行う場合、重要なのは日付がどのように入力されているか、という点です。

Excelで日付を入力する場合、そのセルの書式によってシリアル値なのか文字列なのかに大別されます

ユーザー定義の表示形式で「yyyy/mm/dd(aaa)」として「2018/07/05(木)」のような表示をしている場合もありますがこれはシリアル値と同じ考え方になります。

日付について言えば、セルでの見た目がなんであれ、表示形式が文字列でないものはシリアル値と考えて構いません。

シリアル値の日付

新規ブックに「2018/1/1」のように入力すれば、セルの表示形式は「標準」のためシリアル値として登録されます。

シリアル値とは日時を数値としてもっている値で、1900/1/1を1とする値です。1日ごとに1が加算され、時刻を小数で表します。

日付のシリアル値を確認したい場合は日付を入力したあとで、セルの書式設定ダイアログを表示し、セルの表示形式を「日付」から「標準」に変更するとサンプル欄に表示されます。

文字列の日付

見た目上は日付ですが、セルの値としてはただの文字列の場合があります。

それはセルの表示形式が「文字列」になっている場合です。

「”2018/7/5″」
「”2018/07/05″」

この2つの日付はどちらも人の目で見れば同じ日付ですが、文字列が異なるため、0がある日付を検索した場合と0が無い日付を検索した場合で結果が異なります。


シリアル値と文字列の両方の日付を一緒に検索させるには

例えば以下のような日付の種類があるシートで、2018/7/5の検索を行って全て検索に一致させるには工夫が必要です。

Findメソッドは一度に1つの検索条件しか設定できません。しかし日付はシリアル値と文字列とで検索値が異なります。

そこで、シリアル値の日付と文字列の日付をそれぞれ分けてFindメソッドを実行します。

具体的には検索したい日付のフォーマットを全て配列に格納します。以下のコードではDate型、yyyy/mm/dd文字列、yyyy/m/d文字列の3つにしています。

その配列の各要素を使ってFindメソッドを実行し、シートの全セルを検索します。


参照設定

以下のソースコードではDictionaryクラスを利用しています。

VBA画面のツールメニュー→参照設定でMicrosoft Scripting Runtimeにチェックを付けておく必要があります。


複数の日付フォーマットを検索する関数

以下のコードはアクティブシートからシリアル値のDate型の日付と、yyyy/mm/dd文字列、yyyy/m/d文字列の日付の3種類を検索します。

日付文字列のフォーマットを編集したい場合は配列arのサイズを4に拡張し、「ar(3) = Format(dt, ‘yyyy/mm’)」などを追加してください。

検索で見つかったセルはDictionaryオブジェクトに追加しています。



使い方

上のFindDate関数にDate型の日付と格納用のDictionaryオブジェクトを渡します。

あとはDictionaryのKeysプロパティでキーの配列を取得し、Dictionaryに格納されたRangeオブジェクトのアドレスと表示値を出力しています。

実行結果

実行するとイミディエイトウィンドウに以下が出力されます。

A7セルは文章で「2018/7/5です」とありますが、文字列のyyyy/m/dの検索条件に一致して検索されています。